マルチタイムフレーム分析とは、日足や1時間足、15分足など、
複数の時間足を用いて相場分析する手法です。
「Multiple Time Frame」の頭文字を取ってMTFと呼ばれることもあります。
この分析手法は、長期足をベースに短期足の値動きも取り入れながら
エントリー・決済ポイントを探っていきます。
1つの時間足からは、その時間足のトレンドしか把握ができません。
15足の上昇トレンドが発生していても、
4時間足では下降トレンドになっている状況を想定して考えてみて下さい。
15分足のみを見ると、上昇トレンドの情報しか得られません。
しかし、複数の時間足を使うことで
15足の上昇トレンドの正体が、大きな下降トレンドの中での
一時的に価格が上昇しているタイミングだと言うことが分かると思います。
そして、大きな流れが分かれば、下降トレンドへの移行も想定した上で
戦略を立てることができます。
このように、正しい相場を把握するためにマルチタイムフレーム分析は役立ちます。
ポロン、良く分からないニャ
例えば、4時間足を見ると下降トレンドなのに、15分足では上昇トレンドをしていたとすると
大きな流れは下へ向かっているのに、小さな力で上を目指すような感じです。
なので、大きな力に飲み込まれやすいという理屈になります。
そうすると大きな力には逆らわない方が良いと言う事かニャ？
そうだね、短い時間でサクッと狙うなら別だけど、大きなトレンドにはなりにくいですね。
【マルチタイムフレーム分析の必要性】
マルチタイムフレーム分析は
相場分析や現在の相場を正しく理解するために絶対に欠かせません。
実際にテクニカル分析をしていると、
「マルチタイムフレーム分析は意味がない」と感じる方もいるかもしれません。
また、複数の時間足を見ていると、それぞれのつながりが分からなくなり、
まったく異なるチャートに見えて混乱します。
そもそも、上位足を見ても最終的には下位足の動きを見て
エントリーや決済を判断するわけなので、意味がないと感じるのも当然と言えば当然です。
しかし、すべての時間足は1つの相場の上に成り立っています。
1つの時間足を切り取ったときに、
その時間足が示す情報が正しいかどうかを判断するためには、
やはり他の時間足からもヒントを得る必要が出てきます。
1分足をメインに行うようなスキャルピングにおいても、
エントリーに根拠を持たせるためには
30分足や1時間足などの時間足での分析も必要です。
始めの頃は全くこの考えがありませんでした。汗
今はMTF分析無しではエントリー出来ないほどです。
ポロン、成長しているニャ！
【マルチタイムフレーム分析は難しい？】
マルチタイムフレーム分析は難しくありません。
順番に決められた時間足を見て解析したり、
専用のインジケーターを使ったりすることで簡単に分析ができます。
「マルチタイムフレーム分析は難しい」などと苦手意識を持たないようにしましょう。
1つ1つの時間足の分析を積み重ねることがマルチタイムフレーム分析なので、
時間足を使って相場の分析をした経験があれば誰でも行うことができます。
では、分析のやり方を覚えてみるニャ
【長期足からトレンド方向を確認する】
マルチタイムフレーム分析は、
「長期足→中期足→短期足」の順番で分析していくのがコツです。
また、長期・中期・短期足で使用する大まかな時間足の目安は以下の通りです。
長期足：日足、週足、月足
中期足：1時間足、4時間足
短期足：1分足、5分足、15分足、30分足
長い時間足から確認することが大切ニャ！
良く分からない時は、長い足から、短い足かを使って、上下から何回も何回も確認してみましょう。
図にイメージしてみるとこんな感じです。
長期足は相場の大まかな流れを把握するのに役立ちます。
まず、長期足を見たときに、
相場が「上昇トレンド」「下降トレンド」「レンジ相場」のどれかを確認しておきましょう。
長期足のトレンドが把握できれば、
短期足でエントリーした際に、損切りラインの設定参考や
長期でポジションを保有する場合の対策ができます。
【中短期足でエントリーポイントを探す】
もし、日足、1時間足、5分足を順番にみたとしますと、
「長い足の上昇トレンドの中で、短い足では一時、下降トレンドであったとしても、
長い目で見るとまだまだ上昇の勢いが強い」ということが分かるはずです。
そう考えると、5分足だけだと下降トレンドかどうか分かりません。
しかし、長期足を見ることで
強い上昇トレンドの中で発生している一時的な下降トレンドであることが分かるので、
一時的に価格が下がったとしても長期足に支えられて
再び上がってくることが予想できます。
このような想定ができるので、エントリー前のシナリオ作りにも役立ちます。
【デイトレードの時間足】
デイトレードは、数時間～1日間隔でポジションを保有する取引手法ですね。
ポロンが練習している手法ニャね
あまり上手く出来ていないけどね。汗
スキャルピングに比べると分析する時間が長い為、
ノイズが少なくテクニカル分析との相性がいいので初心者にも向いています。
デイトレードでマルチタイムフレーム分析を行う場合の時間足は次の通りです。
長期足：日足
中期足：1時間足
短期足：5分～15分足
デイトレードはその日のうちに取引を完結することから、
スワップポイントは気にする必要がありません。
長期足からトレンドを把握し、「短期足と長期足のトレンドが揃っていれば順張り、
違っていれば逆張り」のように短期足と長期足のトレンドの向きから戦略を立てることができます。
【スイングトレードの時間足】
スイングトレードは、数日から数週間間隔でポジションを保有する取引手法です。
スワップポイントの損益も関係してくるので、
トレンドの方向性とスワップポイントの損益も確認する必要があります。
スイングトレードでマルチタイムフレーム分析を行う場合の時間足は次の通りです。
長期足：日足～月足
中期足：1時間～4時間足
短期足：30分足
基本的な見方はデイトレードと同じです。
ただし、スイングトレードの場合は
スワップポイント狙いか、為替狙いかによって戦略が変わってきます。
スワップポイント狙いなら、
長期足のトレンドの方向でプラスのスワップポイントを得られるなら、
長期のポジション保有を見据えてエントリーします。
もしもトレンドの方向がマイナスのスワップポイントなら、
短いスパンでもポジションを決済できるように、
取引量を普段の半分以下に減らすなどの対応をするとよいでしょう。
長い足の値動きに対して、短い足の値動きが逆であることがありますが、
そういう時はあまりトレンドが続かずに逆行する場合がほとんどです。
良く言われることが、「森を見て木を見る」
初めは広い視野で見て、段々と細部まで細かく見ていくと言う考えですね。
テクニカルを学ぶ上で、必ず身につけた方が良い非常に大切な分析方法です。
トレードを行う上で、MTF分析は本当に大切な分析方法です。
MTF分析が出来ないと勝ち続けられないと、強く思います。
一つの時間足だけではなく、上位足から分析していくニャ
エントリー前には必ずMTF分析をする癖を身につけましょうね！
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